デザインは十分な稼ぎ口になり得ますが、ちゃんと稼げるようになるには少し時間がかかります。さらにうまく立ち回れないと作業が発生するばかりで利益を出しづらいことが多々あります。色々と失敗しながらフリーデザイナーをしてきた観点から学んだ経験則をまとめました。ぜひ参考にしてみてください。
- 高単価が見込めるスキルをつける
- 目標額を設定し、その目標を達成できるスキルだけをつける
- 目指すべきデザイン力を考える
- 自分が提供できる価値を明文化し、キャッチコピーを作る
- 継続案件が取れるスキルをつける
- フルスタックになるか、一つのことで突き抜ける
- 工数を管理する
- 自分を売り込む資料(営業資料・ポートフォリオ等)をとにかく磨く
- インプット量、アウトプット量を増やす
- トレンドに乗る
- 【+α編】フリーランスデザイナーのアシスタントをしてノウハウを盗む
- 【+α編】制作会社でインターンする
高単価が見込めるスキルをつける
どれくらい稼ぎたいかによりますが、自分が身につけようとしているスキルでアウトプットできるものの相場をまず調べてみましょう。Web上で集まる情報は一例ですが、クライアントもまたWebで相場を調べてから依頼してくるので参考として知っておくと良いでしょう。
あなたの独自性があるものを作れるようになると、Web上で確認できる一般的な相場感から何倍でも跳ね上がります。
また、ここではビジネスの視点が大事になってきます。自分が作りたいものは必ずしも社会から必要とされるとは限らず、必ずお客様を主語にして考えてください。
|Q. 最近、カフェを開いたオーナーがいたとしてこの人が欲しがるものって何だ?
|A. Webサイトは信用にも繋がるし欲しいだろうな。
|Google マップへの登録も必須だろうな。
|インスタアカウントをどう運用するかの方向性決めと運用サポートしてくれたら嬉しいかもな。
といった具合に必ず「誰の」「どんな困りごと」を解決するのかを考える癖をつけましょう。
デザインを事業化させ、人を雇い入れて拡大させていこうなどと考えていなかったら、基本的には高単価・高粗利・高競争力を目指すべきです。薄利多売は消耗するだけですからね。
これらの内容などを踏まえどんなスキルをつけたら自分の望む姿になれるか、徹底的に考えてみてください。
目標額を設定し、その目標を達成できるスキルだけをつける
頑張るとひとえに言っても何を頑張るのか、どうしたら”頑張った”と言えるのかがわかりません。なのでまず成功の定義をしましょう。「いつまでにこれくらいの金額を稼ぐ」と決めたらどんなスキルをつけたらこの目標が達成できるか考えてみてください。Web上で調べ上げるなり、デザイナーに聞くなりで実現可能性を探ります。制作物のクオリティと相場感を調べるために見込み客を装って制作会社に見積もりを依頼するのも良いでしょう。
また、制作会社が言ってきた文言をそっくりそのままもらって自分も同じように見積もりができるようになると良いでしょう。
いきなりデザインを練習し始めるのではなく、まずは冷静にビジネスの観点から考えることが大事です。
方向性さえ決まってしまえば実行するのみですからね。実行してみてうまくいかなかったら、なぜ上手くいかなかったかを考えてまた試すだけです。仮説立て→検証→分析→また仮説を立てて検証してと繰り返していきます。徐々にこれらの各段階の精度が上がっていきます。
目指すべきデザイン力を考える
クリエイターを目指す人で、そこそこ技術がついてきた人からよく耳にする言葉があります。それは、「技術力と稼げるかは別問題」です。どれだけかっこいいデザインができても稼げるとは限りません。
楽天市場でものを買ったことがあるでしょうか。楽天市場の商品紹介のデザインを一度見てみてください。デザインのクオリティはそれほど高くないことに気が付くかと思います。膨大なデータを分析し、もっともモノが売れる形はあれだと、楽天の頭良い人たちが高い給料をもらい徹底的に考えたうえで判断しているのです。
かっこいいデザイン=売れるではないのです。きちんと伝えたい内容が伝わり、信頼が気づけていればそこまでのかっこよさ・お洒落さは必要ありません。多くの人はどれだけ売れるかの方が興味あるわけです。
こういった内容を踏まえ必要なデザイン力について考えてみてください。全然イケてないのにたくさん売れている制作会社などもあるわけです。
自分が提供できる価値を明文化し、キャッチコピーを作る
あなたが何で戦うか、です。最初はそこまで深く考えなくても結構ですが、どんなタイプがあるかは漠然とでもイメージしておくと良いです。
- 自分にしか描けないオリジナルの作風
- お洒落でかっこいいグラフィカルなデザインで抜きん出る
- デザイン × マーケティングの思想で「売れる」を助ける
- デザイン × SNS運用でブランドの競争力を築く
フルスタックになるか、一つのことで突き抜ける
上で述べたタイプとは、大きく分けてこの2タイプです。
- フルスタックデザイナーになる
- 一つのことで突き抜ける
フルスタックデザイナーはいわゆるなんでも屋です。私もこれにあたります。ロゴの作成から印刷物系のデザイン、Webサイトのデザイン・コーディング・保守・運用・分析・改善、写真・映像の撮影・編集など一通り全部やってます。
注意が必要なのは器用貧乏になることですね。むやみにたくさんできれば良いわけではなく、きちんとパッケージを考え、それに必要なスキルだけを必要な水準でできればそれで良いです。
フリーのデザイナーとなると最初実績がない時は必ずといっていいほど中小企業を相手にしますが、中小企業だとこのなんでも屋さんは結構重宝されるので、仕事は取りやすいのではと思います。
一つのことで突き抜けるパターンでは、あなたにしか描けないものを誰が見ても批判しようがないハイクオリティで作る必要があります。こちらは大手企業と仕事をするイメージです。マーケティングなどと合わせて施策を打つなど考える必要はなく、とにかくメジャー感のある質の高いアウトプットを極めます。普段街を歩いててポスターなどを見ると思いますが、そのクオリティです。インパクトがあり、単価も高い仕事は誰しもがやりたいと思いますから競争率は高くなります。
また、大手企業はデザイナーを雇い入れていたり決まった発注先があったりするので、どう案件を受けるかは考える必要があります。コンペなどに参加して広告代理店と戦い勝ち取る、とかになりそうな気はします。
継続案件が取れるスキルをつける
単発の案件は不安定性がどうしてもあるので、どんなスキルで戦うかを考える際は、継続案件につながるかという視点を持つのは非常に大切です。
- Webサイトの保守・運用
- Webサイトの分析・改善
- 撮影とSNSの運用
- Web/SNS 広告の運用
工数を管理する
何かを作る際は、おおよそで良いので、どれくらいの時間がかかったかを計測してください。単にその制作スピードを上げることがより稼ぐことに繋がるためです。また、自分が稼げる上限をしることもできるでしょう。
自分を売り込む資料(営業資料・ポートフォリオ等)をとにかく磨く
このクオリティで案件を受ける際の単価が決まりますので、自分が広告代理店だと仮定してどのように自分を押し出したら魅力的なデザイナーに写るかを考えてください。嘘はいけませんが、多少の誇張はOKです。
インプット量、アウトプット量を増やす
これは”効率良く”と言っても必ず必要になってきます。息を吸うように良いデザインと触れてください。Web上ではInstagramはもちろん、Pinterestやdribbble、Behanceなどがおすすめです。英語やフランス語で画像検索するのも良いでしょう。あとは、美術館に足を運んだり、図書館で美術に関する本を見漁ってください。
そして一番大切なのにおざなりにしがちなアウトプットです。何かものを作るだけではありません。何かを美しいと感じたら、なぜ美しいと感じたかを考えて言語化してみてください。こうした積み重ねがアウトプットの質を高めます。
トレンドに乗る
デザインを手軽に良くし、納得してもらいやすい裏技です。デザイントレンドを追ってください。トレンドに乗っているとそれだけで良く見えるものなのです。最近ではInstagramのアプリアイコンがグラデーションを使ったことから様々なアプリが真似をしてグラデーションを使ってます。
AppleやFACEBOOKなどIT業界を牽引している企業がどんなグラフィカルな表現をしているかチェックしてみてください。
【+α編】フリーランスデザイナーのアシスタントをしてノウハウを盗む
さらなる近道として挙げておきます。これができると一番早いです。実際に生業にしている人がどのように案件の依頼を受けて、見積もり・交渉し、ディレクションし、デザインの提案をしているのか一貫してノウハウが学べるので3ヶ月でも良いのでバイトしてみると良いでしょう。
【+α編】制作会社でインターンする
可能であれば、制作会社でも全然ありです。私は大学在学中に2社で計1年ほどインターンをしました。そこで、「これ自分だけでできるくね?」と思ったのが独立のきっかけだったりします。
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